未経験からエンジニア転職は本当にできる?成功者のリアルデータと必要な準備
エンジニア転職

未経験からエンジニア転職は本当にできる?成功者のリアルデータと必要な準備

「未経験からエンジニアに転職したい」と考える方が増えていますが、同時に「本当に未経験でも転職できるのか?」「現実は甘くないのでは?」と不安を感じている方も多いでしょう。

結論から言えば、未経験からエンジニアに転職することは可能です。ただし、全員が成功するわけではありません。成功する人と失敗する人の間には明確な違いがあり、その違いを理解したうえで適切な準備を行うことが重要です。

この記事では、未経験エンジニア転職の現実をデータとともに紹介し、成功者に共通する特徴、よくある失敗パターン、必要な準備期間、年代別の難易度まで徹底的に解説します。エンジニア転職を検討している方は、まずこの記事で現実を正しく把握してから行動計画を立ててください。転職の全体像についてはエンジニア転職完全ガイドもあわせてご覧ください。

未経験エンジニア転職の現実:データで見る成功率

未経験エンジニア転職の市場動向

IT人材の不足は深刻化しており、経済産業省の調査によると、2030年には最大約79万人のIT人材が不足すると予測されています。この人材不足を背景に、未経験者を採用してから育成するという方針を取る企業は増加傾向にあります。

実際に、IT・Web業界の求人サイトでは「未経験歓迎」のエンジニア求人が一定数掲載されています。ただし、「未経験歓迎」の意味は企業によって異なるため注意が必要です。

  • 完全未経験OK:プログラミング経験がなくても応募可能。入社後の研修で育成する方針
  • 業界未経験OK:IT業界での勤務経験はなくても、プログラミングの基礎知識は求められる
  • 職種未経験OK:IT業界での勤務経験はあるが、開発業務は未経験という方が対象

転職成功率のリアル

プログラミングスクール各社が公表している転職成功率は90%以上と高い数字が並んでいます。しかし、これらの数字には注意が必要です。

  • 転職成功率の算出方法はスクールによって異なる
  • 「転職活動を行った受講生」を母数としているケースが多く、途中で離脱した人は含まれていない場合がある
  • 「転職先の質」は成功率の数字には反映されない

独自の調査や複数の情報源を総合すると、未経験からエンジニア転職に挑戦した人のうち、実際にエンジニアとして就職できる割合はおおむね60〜80%程度と見られます。残りの20〜40%は、学習段階での挫折、転職活動での不採用、エンジニア以外の職種への転職といった結果になっています。

転職後の年収の現実

未経験からエンジニアに転職した場合の初年度年収は、300万円〜400万円が一般的な相場です。前職の年収が高かった場合、転職直後は年収ダウンになるケースも少なくありません。

ただし、エンジニアの年収は経験年数とスキルに応じて上昇しやすい職種です。2〜3年の実務経験を積めば年収500万円以上、5年以上の経験があれば年収600万円〜800万円も現実的に見えてきます。短期的な年収ダウンを許容し、中長期的なキャリアアップを見据えられるかどうかが、転職を決断するうえでの重要な判断ポイントです。

成功者に共通する5つの特徴

未経験からエンジニア転職を成功させた人には、いくつかの共通点があります。ここでは特に重要な5つの特徴を紹介します。

特徴1:明確な動機と目標がある

「なんとなくIT業界が良さそう」「リモートワークがしたい」といった漠然とした動機だけでは、学習や転職活動で壁にぶつかったときに折れてしまいます。成功者は「なぜエンジニアになりたいのか」「エンジニアとしてどんなキャリアを築きたいのか」という明確な動機と目標を持っています。

面接でも、志望動機の深さは選考結果に直結します。前職の経験とエンジニアとしてのキャリアをどう結びつけるかを言語化できている人は、採用されやすい傾向にあります。

特徴2:十分な学習時間を確保している

未経験からエンジニアとして転職可能なレベルのスキルを身につけるには、最低でも500〜1,000時間の学習が必要です。成功者は、仕事やプライベートの時間をやりくりして、この学習時間を確実に確保しています。

1日2〜3時間の学習を6ヶ月継続すれば360〜540時間になります。週末にまとめて学習する場合は、もう少し期間が必要です。「時間がないから学べない」ではなく「時間を作って学ぶ」という姿勢が成功を左右します。

特徴3:アウトプットを重視している

プログラミングの教材を読んだり、動画を観たりするだけでは、実務で使えるスキルは身につきません。成功者は早い段階から自分でコードを書き、実際にアプリケーションを作ることに注力しています。

特に重要なのがポートフォリオの作成です。転職活動において、ポートフォリオは「この人は何ができるのか」を具体的に示す最も有効な手段です。成功者はオリジナルのWebアプリケーションを作り、GitHubで公開し、面接でそのアプリの技術的なポイントや工夫した点を説明できる状態にしています。ポートフォリオの作り方はエンジニア転職ポートフォリオ作成ガイドで詳しく解説しています。

特徴4:転職活動を戦略的に行っている

エンジニア転職は「応募すればどこかに受かる」というものではありません。成功者は以下のような戦略的なアプローチを取っています。

  • 応募先を絞りすぎない:最初から自社開発企業だけに絞ると選択肢が狭まるため、SESや受託開発企業も含めて幅広く応募する
  • 前職のスキルを活かせるポジションを狙う:営業経験者ならカスタマーサクセス、経理経験者ならフィンテック企業など、前職の経験が評価される環境を選ぶ
  • IT特化型の転職エージェントを活用する:未経験からのIT転職に実績のあるキャリアカンパニー@PRO人に登録し、プロのアドバイスを受けながら進めると効率的です。自分らしく働ける企業を探したい方にはstrategy careerもおすすめです
  • 書類と面接の準備を徹底する:職務経歴書の書き方、技術面接への対策、ポートフォリオの説明など、一つひとつ丁寧に準備する
キャリアカンパニー

特徴5:挫折しても立ち直る粘り強さがある

プログラミング学習も転職活動も、順風満帆に進むことはまずありません。エラーが解決できずに何時間も悩んだり、書類選考で何社も落とされたりすることは珍しくありません。

成功者は、こうした壁にぶつかっても諦めずに続ける粘り強さを持っています。「プログラミングに向いていないのでは?」と感じる瞬間は誰にでもありますが、それを乗り越えた先に転職成功があります。

失敗する人のパターン

成功者の特徴を理解した上で、未経験エンジニア転職で失敗しやすいパターンも把握しておきましょう。これらのパターンに当てはまる場合は、事前に対策を講じることが重要です。失敗パターンの詳細はエンジニア転職で失敗する人の特徴でも解説しています。

パターン1:学習が続かず途中で挫折する

最も多い失敗パターンです。プログラミングの独学は約90%が挫折すると言われており、スクールに通っても10〜30%程度の受講生がカリキュラムを完了できません。特に、仕事と学習の両立が難しく、疲労やモチベーションの低下から学習をやめてしまうケースが目立ちます。

対策:学習の習慣化が鍵です。毎日決まった時間に学習する、短時間でもいいから毎日コードを書く、学習仲間を作るといった工夫が効果的です。

パターン2:インプットばかりでアウトプットが足りない

教材を読んだり動画を観たりするインプット学習に時間をかけすぎて、実際にコードを書くアウトプットが不足しているパターンです。プログラミングは「手を動かして覚える」スキルであり、インプットだけでは実務レベルのスキルは身につきません。

対策:学習時間の70%以上をアウトプット(コーディング、課題の実装、個人開発)に充てることを意識しましょう。

パターン3:転職先にこだわりすぎる

「自社開発企業しか行きたくない」「SESは絶対に嫌だ」と転職先にこだわりすぎると、応募できる求人が極端に限られてしまいます。未経験エンジニアにとって最も重要なのは「まず実務経験を積むこと」です。最初の転職先で一生働くわけではないので、ファーストキャリアは経験を積める環境を優先して選ぶことが合理的です。

対策:SES、受託開発、自社開発それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、幅広い選択肢の中から自分に合った企業を選びましょう。

パターン4:準備期間が短すぎる

「3ヶ月で転職する」と意気込んで、学習もそこそこにすぐに転職活動を始めてしまうパターンです。準備不足のまま転職活動に入ると、書類選考で落ち続け、モチベーションが下がって全てを投げ出してしまうリスクがあります。

対策:最低でも3〜6ヶ月間の学習期間を確保し、ポートフォリオを完成させてから転職活動を始めましょう。

パターン5:情報収集に時間をかけすぎて行動に移さない

「どのプログラミング言語を学ぶべきか」「どのスクールが最適か」「転職のタイミングはいつか」と情報収集に時間をかけすぎて、いつまでも学習を始められないパターンです。

対策:完璧な計画を立てる必要はありません。まずは行動を始め、走りながら修正していく姿勢が大切です。

必要な準備期間と学習時間

未経験からエンジニア転職を実現するまでに必要な期間と学習時間の目安を示します。

全体のタイムライン

フェーズ 期間目安 学習時間の目安
基礎学習(HTML/CSS、プログラミング言語の基本) 1〜2ヶ月 100〜200時間
応用学習(フレームワーク、データベース、Git) 2〜3ヶ月 200〜400時間
ポートフォリオ制作 1〜2ヶ月 100〜200時間
転職活動 1〜3ヶ月 -
合計 5〜10ヶ月 400〜800時間

学習時間の確保方法

フルタイムで学習する場合(退職・休職して集中)

  • 1日8時間 × 週5日 = 週40時間
  • 3〜4ヶ月でポートフォリオ完成まで到達可能
  • プログラミングスクールの短期集中コースがこの形態に近い

仕事と並行して学習する場合

  • 平日:1日2〜3時間 × 5日 = 週10〜15時間
  • 休日:1日5〜8時間 × 2日 = 週10〜16時間
  • 合計:週20〜30時間
  • 6〜10ヶ月程度でポートフォリオ完成まで到達可能

仕事を続けながら学習する場合は期間が長くなりますが、収入を確保しながら準備できるメリットがあります。スクール選びについてはプログラミングスクール比較を参考にしてください。個人レッスンで着実にスキルを身につけたい方にはWinスクールが、オンラインで質問し放題の環境を求める方にはSkillHacksも選択肢に入ります。

SkillHacks

年代別の転職難易度

未経験エンジニア転職の難易度は、年齢によって大きく変わります。年代別の特徴と対策を解説します。

20代前半(〜25歳):難易度★☆☆☆☆

最も転職しやすい年代です。ポテンシャル採用が一般的で、プログラミングの基礎力と学ぶ意欲があれば、未経験でも多くの企業が採用してくれます。

ポイント

  • 第二新卒枠で応募できるため、選択肢が広い
  • 転職保証付きスクールの年齢条件も全て満たす
  • 長期的なキャリア形成の観点から、企業側も育成投資しやすい

20代後半(26〜29歳):難易度★★☆☆☆

まだ十分に転職可能な年代ですが、20代前半と比べると「なぜ今からエンジニアになるのか」という動機の深さがより重視されます。

ポイント

  • 前職の経験を活かせるポジションを狙うと有利
  • ポートフォリオの質が選考に大きく影響する
  • 多くの転職保証スクールの年齢条件を満たす

30代前半(30〜34歳):難易度★★★☆☆

転職の難易度が明確に上がる年代です。企業は30代の採用には慎重になる傾向があり、「ポテンシャル」だけでは不十分で、具体的なスキルと成果物が求められます。

ポイント

  • ポートフォリオの質が特に重要。オリジナリティのあるアプリを作り込む
  • 前職のマネジメント経験やドメイン知識を武器にする
  • 年収ダウンを受け入れる覚悟が必要な場合が多い
  • 転職保証スクールの年齢制限に引っかかるケースがある

30代でのエンジニア転職については30代エンジニア転職ガイドで詳しく解説しています。

30代後半(35〜39歳):難易度★★★★☆

かなりハードルが高くなりますが、不可能ではありません。前職の専門性や業界知識を武器にできるかどうかが成否を分けます。

ポイント

  • 未経験OKの求人自体が少なくなる
  • 前職の専門分野 × IT のかけ算でニッチな強みを作る
  • SES企業やスタートアップなど、間口の広い企業を狙う
  • テックキャンプなど39歳以下まで転職保証があるスクールを活用する

40代以上:難易度★★★★★

正直に言えば、40代以上での未経験エンジニア転職は非常に難しいです。ただし、以下のようなアプローチであれば可能性はあります。

ポイント

  • 完全な未経験転職よりも、現職でITスキルを身につけて社内異動を目指す方が現実的
  • フリーランスとして小規模な案件から実績を積む方法もある
  • 前職の専門分野に特化した開発(たとえば金融業界出身者がフィンテック企業を目指すなど)であれば、年齢のハンデを補える可能性がある

よくある質問

Q. 文系出身でもエンジニアになれますか?

はい、文系出身のエンジニアは珍しくありません。プログラミングに必要なのは論理的思考力であり、数学の高度な知識は多くの開発業務では求められません。実際に、プログラミングスクールの受講生の半数以上が文系出身というデータを公表しているスクールもあります。文系ならではの強み(文章力、コミュニケーション力、企画力など)をエンジニア業務に活かすこともできます。

Q. 未経験からフリーランスエンジニアになるのは現実的ですか?

いきなりフリーランスになるのは現実的ではありません。フリーランスとして案件を獲得するには、最低でも2〜3年の実務経験が必要です。まずは企業に就職して実務経験を積み、スキルと実績を積んだうえでフリーランスとして独立するのが一般的なキャリアパスです。「最初からフリーランス」を謳うスクールもありますが、安定した収入を得るまでには相当な努力が必要です。

Q. プログラミングスクールに通わなくてもエンジニアに転職できますか?

可能です。独学でスキルを身につけ、ポートフォリオを作成して転職に成功した方は多数います。ただし、独学には挫折率が高い、学習の方向性が定まりにくい、転職サポートがないといったデメリットがあります。自走力に自信がある方は独学でも問題ありませんが、効率的に学習を進めたい方や転職サポートを活用したい方にはスクールがおすすめです。プログラミングスクール比較で自分に合ったスクールを探してみてください。

Q. 未経験エンジニアの最初の転職先として、SES企業は避けるべきですか?

SES(システムエンジニアリングサービス)企業を一律に避ける必要はありません。SES企業には「さまざまな現場を経験できる」「未経験でも入社しやすい」というメリットがあります。ただし、SES企業の質はピンキリで、自社での研修制度が整っている企業もあれば、ほとんど研修がないまま現場に送り出す企業もあります。入社前に「研修制度の内容」「配属先の選択肢」「スキルアップの支援体制」を必ず確認しましょう。

Q. エンジニア転職に有利な資格はありますか?

未経験からのエンジニア転職で最も評価されるのは、資格よりもポートフォリオ(実際に作ったアプリケーション)です。とはいえ、基本情報技術者試験やAWS認定資格などは、基礎知識の証明として一定の評価を受けます。特に基本情報技術者試験は、ITの基礎知識を体系的に学べるため、学習の一環として取得しておくと面接でのアピール材料になります。

まとめ

未経験からエンジニア転職は「可能だが、簡単ではない」というのが現実です。成功するためのポイントを改めて整理します。

成功するために必要な要素

  • 明確な動機と目標を持ち、「なぜエンジニアになりたいか」を説明できること
  • 十分な学習時間(400〜800時間)を確保し、計画的に学習を進めること
  • アウトプット重視の学習で、質の高いポートフォリオを作成すること
  • 戦略的な転職活動で、自分の強みを活かせる企業に応募すること
  • 粘り強さを持ち、壁にぶつかっても諦めずに継続すること

避けるべき失敗パターン

  • 学習を途中で投げ出す
  • インプット偏重でコードを書かない
  • 転職先にこだわりすぎて選択肢を狭める
  • 準備不足のまま転職活動を始める
  • 情報収集ばかりで行動に移さない

未経験からのエンジニア転職は、決して楽な道ではありません。しかし、IT人材の需要は今後も拡大が見込まれており、スキルを身につければ長期的に安定したキャリアを築ける職種です。

まずはエンジニア転職完全ガイドで転職の全体像を把握し、自分に合った学習方法と転職戦略を練ることから始めてみてください。スクールの活用を検討する場合はプログラミングスクール比較が、ポートフォリオの作成方法はポートフォリオ作成ガイドが参考になるはずです。

行動を起こした人だけが、キャリアを変えることができます。この記事が、あなたの第一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

エンジニア転職ラボ編集部

この記事を書いた人

エンジニア転職ラボ編集部

編集長

学生時代からWebサービスを複数運営し、大手Web系企業にてフルスタックエンジニアとして従事。その後フリーランスとして独立し、5年以上にわたり常時複数社のプロジェクトに参画。未経験エンジニアのメンタリング経験を通じて、正確な転職情報の必要性を実感し、エンジニア転職ラボを設立。

TypeScriptReactNext.jsRubyRuby on RailsAWS

エンジニア転職を成功させよう

未経験からの転職に必要な情報をまとめました。

関連記事